【木島平村】わたなべ食堂で「もつ煮定食」
5月中旬だというのに夏を思わせる日射しの中、やってきたのは長野県北東部にある木島平村。平成の大合併を経ても残った風光明媚な農村である。
木島平村に鉄道は通っていない。このような町村の場合、良い飲食店というのは人が集まるところ、すなわち役場の近くにある場合が多い。これは定説である(僕が勝手に作ったのだが)。
まさに木島平村役場のすぐ隣にある、「わたなべ食堂」に初訪問である。
しかし、カーナビが到着を示しても、そこにあるのは倉庫である。おかしいなと思ってよく見ると、お店の建物は倉庫の後ろ側にあった。
メニューはシンプルである。モツ煮定食(税込¥850)を注文。
なかなかの広さの店内だ。画像左側にはテーブルが3つ、右奥にも座敷があったが土曜日の昼下がり、客は僕を入れて4組ほどであった。窓から見下ろす木島平の風景が美しい。
2分ほどですぐに出てきた。まあもつ煮なんてのは鍋に出来上がっているのをよそうだけなので早いことに不思議はないが、それにしても早い。
ご飯の盛りが良い。小鉢も充実している。
このモツ煮が実に美味かった。モツはしっとりと柔らかく、濃いめで甘めの味噌味がしっかりと染み込み、そこにコンニャクのクニクニした食感、ネギのシャキッとした食感と辛味が合わされて、ご飯との相性が抜群である。長野に来てあちこちでもつ煮を食べたが、ここはトップクラスの美味しさだ。
小鉢の三つ葉の胡麻和え、ワラビのお浸しも美味しかった。小鉢に手を抜かない店は必ず良い店である。これもまた僕が勝手に作った定説だ。
美しい風景と相まって、腹も気持ちも満たされ、木島平村を後にした。