【小川村】こくやで「ほうとう」
真夏でも提供される熱々のほうとうを汗まみれで啜る
5月の連休明け、仕事で白馬に行く用事があった。
白馬での用事を無事に済ませ、帰り道の途中の小川村で遅めのランチにすることに決めた。高規格のオリンピック道路から小川村中心部に至る旧道に曲がり、いつもの「大和」に行こうと車を進めたものの、今回は隣の「こくや」に急に心変わり。
初めての訪問だ。向かいには同名の商店があり、同一の経営と思われる。敷地が広く駐車スペースも豊富にあり、店内の客席スペースもかなり広い。広い店内には仕事の途中の昼飯休憩といった風情の単独の男性客二人、おしゃべりに熱心な地元の奥さんらしき二人。
うどんそばのメニューをはじめとして丼や定食まである豊富なメニューだが、ラーメンはなく、その辺りで隣の大和とはうまく棲み分けが出来ているようだ。
普通のうどん屋であれば鍋焼きうどんは冬季限定だが、ここでは通年提供とのこと。しかもこれが夏でも結構出るらしい。夏でも冷たいものはあまり食べない僕にとっては実に嬉しい。
しかし、今回は店のおばさんに「ほうとう(¥900)」を注文してみた。おばさんは余計な愛想はないが、決して不快ではない。
しばらくして鉄鍋に入ったほうとうが運ばれてきた。木の蓋を外すと、もうもうと湯気が上がる。メガネを曇らせながら、ほうとうを引き上げて啜る。ほうとうの平打ちのベロベロとした唇の触感がまことに快い。
具材は豚コマ・油揚げ・白菜・小松菜・青梗菜・人参・ゴボウ・キノコと実に具沢山。味噌味の煮汁はちょっと甘めで、そこに野菜をはじめとした具材の旨味が滲み出ていて実に美味しい。
外は猛暑ながら旧式のクーラーの冷気が効いた店内で、それでも顔から大量の汗をかきながら熱々のほうとうを啜り続ける。食べ終えて顔の汗を拭い、冷たい水をグイーと飲めばサウナから出て来たような爽快さ。
おかげですっかり整いました。ごちそうさまでした。