【坂城町】まちだ食堂で「オムライスとミニラーメン」
名物おばあちゃん二人が活躍する食堂で禁断のセットを食べる
今日やって来たのはほぼ2年ぶりとなる坂城町の「まちだ食堂」。前回食べたナポリタンセットは味もボリュームも大満足であった。カウンターの目の前に置いてあったお冷のグラスがちと汚れていたのはご愛嬌といったところか…あの対照的なキャラの二人のおばあちゃんが元気か気になり、久々にお邪魔してみたというわけである。
ガラガラと引き戸を開けると…いた、チャキチャキした方の元気のいいおばあちゃん!相変わらずお元気だ。「いらっしゃい、じゃあまずここで手を洗って」、「洗ったらペーパーで手を拭いて」、「手を拭いたらアルコールをかけて」、「アルコールをかけたらまたペーパーで手を拭いて」、「あとはお好きな席にどうぞ」と実に丁寧にレクチャーしてくれる。例によって雑然としたカウンターに腰を下ろす。目の前のグラスは…前回より綺麗になっておりホッとする。するともう一人のおっとりキャラのおばあちゃんも出てきてゆっくりした動作でお茶を淹れてくれた。良かった、お二人ともお元気だった!
ここの魅力はなんと言ってもセットメニューの充実度だろう。一番人気は地元テレビでも紹介されたナポリタンセットだが、今日は何か別のセットを、と迷った僕の目に飛び込んできたのが…
「オムライスセット(¥850)」である。オムライスとラーメンのセットなんて、ありそうでなかなかない。こんな夢のようなわがままなセットがあって良いものだろうか。これを食べているところを家族や会社の部下には見られてはならぬとなぜか後ろめたい気持になり、コソコソした感じでおばあちゃんに注文した。ちなみにここは注文はカウンターやテーブルに置いてある紙切れに自分で注文を書き、おばあちゃんに渡すと言うシステムである。
5分強で調理担当の、僕と同年代の男性が注文品を運んで来てくれた。
うおー、これは素晴らしい組み合わせだ。
オムライスはトラディションスタイルの、玉子がしっかり焼かれたタイプ。力強いケチャップのかけ方が頼もしい。添えられた生野菜とオレンジがこれまた嬉しいではないか。中を割ってみるとしっとりとしたチキンライスにはチャーシュー、タマネギ、ピーマンが入っている。口に入れるとほんのりとバターが香り、これは文句なしに美味いオムライスだ。
ラーメンはミニサイズながらチャーシューも半熟卵も入っている。オーソドックスながら豚ガラの深い旨味を感じる普通に美味いラーメンである。
恍惚とした表情でオムライスとラーメンを食べていると、仕事中の合間の昼休憩と思われる作業着姿の若者たちが3名入ってきた。いかつい見た目の若者たちがおばあちゃんの指示で手洗い場に行列して手を洗っている姿はなんともおかしい。
いやいや今日も実に美味しくお腹いっぱい頂きました。食べ終わる頃おばあちゃんに「どこから来たの」と聞かれて「長野市から」と答えたら「あらあらわざわざ長野からこんな古い店に来てくれたの、感謝感謝」と言われた。これなら長野市からわざわざ来ますとも。また来るからどうかその日までお元気で。