【小諸市】こばやし食堂で「五目焼きそば」
国道18号沿いの雰囲気満点の繁盛食堂
土曜日の今日、はるばる2時間かけてやって来たのは小諸。国道18号を南下している時になんとも味わい深い食堂を見つけてしまい、いつか訪れたいと思っていたのである。
それがここ「こばやし食堂」である。どうだこの素晴らしい店構え。どうやら昔は果樹園の方がメインだったようだが、今では果樹園はやっておらず、併設の食堂だけが生き残った様子。
店内の雰囲気もこれまた実に好ましい。しかし掃除は行き届いておりこざっぱりと気持ちが良い。店の年季の入り具合から想像したのよりも出迎えてくれた奥さんはずっと若い。代替わりしたのだろうか。厨房側の壁面にズラーっと並べられた短冊から、「五目焼きそば(¥700)」を注文した。奥さんの落ち着いた接客もこの店に合っているように感じられ、居心地の良さを高めている。
土曜日のお昼過ぎ、店内には数人の客が静かに食事をしている。厨房で調理をしているのは旦那さんだろうか。黙々と料理を作り上げる。
少々待って、五目焼きそばが到着。
餡が多めの地味目なビジュアルである。具は白菜・キャベツ・人参・キクラゲ・小エビ・豚肉・うずら卵。
麺はところどころカリッとした焼き目のつけられた僕にとって理想的な麺。強めのとろみをつけられた餡をたっぷり纏った麺を一口啜る。
この餡が実に美味い。しっかりしたガラスープの旨味をベースに、具材の旨みが溶け込んでいる。そしてちょうど良い塩梅の塩気。
結構なボリュームであったが、あっという間に平らげてしまった。皿の底に残った大量の餡が勿体無いが、レンゲはない。誰もいなければ皿を持ち上げて口に付けて流し込みたいところであるが、流石にそれは出来ないので割箸でチマチマと掬い上げて舐めるのが精一杯であった。添えられた漬物の小鉢が嬉しい。最初は大きいキュウリかと思ったが、ズッキーニの糠漬けであった。スッキーニの漬物は珍しい。
店舗も料理も見た目は地味ながら、永年地元住民に愛され続ける実力は伊達ではない。それにしても小諸はここの他にも「壱番」や「古久清食堂」などベテランの実力揃いだ。
こりゃまたはるばる小諸まで来なくてはいけないなと思いつつ、店を後にした。