【高山村】いちいで「揚げ焼き麺」

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高山村役場裏にポツンとある大人気の中華は思いのほか本格的だった

「役場の近くに安くて美味い店あり」。

これはどんな小さな自治体であったとしても、大体当てはまる定説だ。

長野市から東に15kmほどのところにある高山村にも、村役場裏に地元で人気の中華料理屋があると聞いて土曜日のお昼にやってきた。それがこの店、「いちい」である。

一見普通の住宅にしか見えない。11時半の開店と同時に入店、一番乗りである。年配のご夫婦で切り盛りしている。テーブル2つ、小上がりに座卓2つとコンパクトな店内は清潔に整えられている。

ここは数量限定のお得な日替わり定食が評判の様だが、残念ながら土曜日はやっていなかった。

代わりに「揚焼めん(¥750)」を注文。注文直後、野球のユニフォームを着た少年とその父親、仕事途中のランチと思しき4人の男性客、おばあちゃん3人連れが入店して来て、店内はたちまち満席になった。おばあちゃんの一人は足が悪いらしく座敷は嫌らしいので、テーブルに座っていた僕は席を譲って差し上げ、座敷に上がる。周辺に他に普段使い出来るような飲食店は見当たらない為、地元住民に重宝されている様子。

注文からおよそ10分後、おばちゃんが運んでくれた揚げ焼きそば。

皿を覆い尽くすたっぷりの具材。白菜・モヤシ・小松菜・人参・キノコといった野菜類の他豚肉・エビ・うずら卵も入っている。少なめの餡は塩味ベースで味付けられ、庶民的な町中華より少し上品で本格的な味わいだ。美味しい。麺の揚げ具合がこれまたちょうど良い。僕はまっ茶色にバリバリに揚げられたかた焼きそばはあまり好きではないのだ。さらに添えられたトマトはご丁寧に湯むきしてある。仕事が細かい。これは人気も納得だ。

この辺り、他に飲食店は見当たらない中でこの店は地域の宝だ。どうかご夫婦お元気で、1日も長く続けてほしい。ごちそうさまでした。

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Tanoyatsu

単身赴任で長野に来て4年目の40代半ば男子。休日の趣味は水泳、ジョギング。ハラペコを満たしてくれる安くて美味くて大盛りの店を探すのが楽しみ。