【上田市】うなもとで「カツ丼」

丸子の人々に長年愛されてきたうなぎからチャーハンまで取り揃える実力派食堂

上田市の中心部から南下して、山を一つ超えたところにあるのが丸子地区。かつては丸子町という自治体であったが現在は上田市丸子となっている。かつては上田駅を起点とする鉄道が2本、別ルートで丸子まで来ており、さぞかし賑わったことだろう。旧丸子駅付近の商店街は今は歩く人もまばらで、閉めてしまった商店も多いが、当時の賑わいの面影を残している魅力的な街並みだ。

チェーン店の飲食店は見当たらず、昼間から営業している店も少ないが旧丸子町後ろになかなか良い感じの店を見つけた。それが今回お邪魔した「うなもと」である。

土曜日のお昼の訪問。駐車場は店の前の坂を30mほど上がった広い駐車場に「うなもと」と掲げられた区画がある。

うなぎが看板メニューのようだが、カツ丼からカレーライスからそばから中華そばまである。役場隣という場所柄、近隣で働く人の普段の昼飯、仕事帰りの一杯、会合、宴会、接待など様々な場面で重宝されてきたのだろう。それにしてもこのデパートの大食堂のような多彩なメニュー、実に心惹かれるではないか。

店に入ると感じの良いおばちゃんが出迎えてくれたが、黒板に書かれたおすすめメニューはどう見ても若い人の字体だ。後継者がいるのだろうか。コロッケが2ヶで¥160、帰りに買って行こう。

実に落ち着いた雰囲気の店内。常連らしき先客が2組。

うなぎも含めて、全般的に価格設定は安めである。かつ丼(¥770)を注文。おばちゃん、奥の方で「カツ丼ひとつ」という声が聞こえたので奥が厨房かと当初は思った。

しかし奥からは調理の音らしい音が全く聞こえてこない。静寂である。それなのに隣のテーブルに焼肉定食とチャーハンが運ばれてきた時は驚いた。しかしよく観察すると、厨房は奥ではなく、どうやら一つ下の階にあるらしい。おばちゃんはインターホンか内線で注文を通しているようだ。なるほど、ようやく納得した。

程なくして無音で運ばれてきたカツ丼。丼からはみ出さんばかりの大きなカツ。ミツバの鮮やかな緑、桜大根のピンク色が美しい。

早速カツを噛み締めてみると、厚めのロース肉は適度な噛みごたえ、衣は甘さ控えめ、醤油が若干強めの煮汁を吸ってジューシーに仕上げられている。これは美味い。ご飯も美味い。手作りの切干大根煮が嬉しい。

お腹いっぱい、大満足である。店の雰囲気、メニューラインナップ、良心的な価格、そしてこの味。丸子の人が羨ましい。帰りに¥160のコロッケも忘れずに買って、再訪を誓って丸子を後にした。

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Tanoyatsu

単身赴任で長野に来て4年目の40代半ば男子。休日の趣味は水泳、ジョギング。ハラペコを満たしてくれる安くて美味くて大盛りの店を探すのが楽しみ。