【長野市】かどやで「天ぷらそば」
時が止まったような街角のそば屋で頂いた天ぷらそば
今日の昼飯は長野駅から徒歩7分、鶴賀の「かどや」に行ってみた。
自宅からは近い場所にあるのだが、勤務先からは車で15分ほどのところにあり、しかも平日のランチのみ営業、駐車場なしというハードルの高さで今まで訪問出来なかった店。
なんとか仕事の予定をやりくりして念願の初回訪問となる。車は隣のコインパーキングに停める。
時刻は12時半、ランチタイムには近隣の会社や市役所の人達で混雑しているという前情報もあったが、店内には誰もいない。それにしても昭和時代そのままの店内の風景の美しさに思わずため息がこぼれた(変かな)。
温かいお茶をを出してくれたあと、「決まったら声かけて下さい」厨房に引っ込んだおばちゃんの一見素っ気ない接客も雰囲気に実に合っている。
初回の今日は「天ぷらそば(¥700)」を注文。厨房からは「チリチリ」と天ぷらを揚げる音が聞こえてくる。
10分弱で運ばれてきた天ぷらそば。これまた雰囲気に合った素朴で好ましいビジュアルではないか。
そばにしては異例に熱い。熱々である。天ぷらはかき揚げを予想したが、エビ天一尾。ただ、このエビ天、単なる普通のエビ天ではない。衣の面積が広く揚げられており、一見するとエビ天が2本入っているようにも見える。この店のおばちゃん、なかなかのテクニックの持ち主とみた。
しかし、単に見た目のボリューム感を増すだけではなく、この揚げたての衣が汁を吸ってふやけていくことによって、たぬきそば的につゆに程よいコクを与えてくれる。これはなかなかよく考えられている。
率直にいってそば自体は立ち食いそばと同じようなごく普通のものだが、この素晴らしい雰囲気の中で頂けただけでもう十分満腹になった。(やっぱり俺変だな)。
帰り際おばちゃんに「美味しかった」といったら「こんな古い店だけど」とはにかんで喜んでくれた。ご馳走様でした。