【須坂市】ドライブイン須坂で肉いため定食
目立たぬ店構えながら地元民に愛される優しい食堂
今日は長野市の東隣、須坂市に仕事でやって来た。昼飯は前から気になっていた、「ドライブイン須坂」。ドライブインとは言うものの目の前の道路は長距離トラックが走るような道でもなく、駐車場も広くない。ドライブインというよりも地元の人向けの大衆食堂である。
なんとも目立たない店構えで、ここが食堂であることを示しているのは店先に掲げられた看板だけだ。暖簾も出ておらず果たして営業しているのかと不安になるが、覗いてみると近所の会社の従業員や常連客と思わしき客ですでに半分ほどの席が埋まっている。駐車場所がちょっとわからなくて店の奥さんに尋ねたら忙しいにもかかわらずわざわざ外に出てきて教えてくれた。
この店で評判なメニューは分厚いロースの一枚肉を使った豚の生姜焼きであるが、今回はあえて肉いため定食(¥890)を注文してみた。
ちょっと待って奥さんが運んで来てくれた肉いため定食。ご飯・味噌汁・メインのおかずのみで構成されており、小鉢も、小皿の漬物さえ付かない実にシンプルな定食である。
肉いためとはいうものの豚バラ肉とほぼ同量の玉ねぎ・長ネギをちょっと生姜の効いた醤油味で仕上げてある。塩気は控えめの穏やかな味付けで、素朴で家庭的ではあるが飽きが来ずこれはこれで十分美味い。ご飯がこれまた美味い。
たっぷりの生野菜の上に乗せられたオレンジ色のポッテリとした塊は何かと思ったら手作りの人参ドレッシング。上に飾られたイタリアンパセリなど気遣いがニクイ。全体的に丁寧に作られている印象である。
一口食べて「これは、美味い!」と唸るようなものではないが、自身の勤務先の近くにあれば、安心して毎日でも通いたくなる食堂。こういう店が生活エリアにあったら、とても嬉しい。
奥さんの、「ありがとうございました、ありがと〜」と長野独特の優しい見送りで腹も心も満たされた。ごちそうさまでした。