【信濃町】こずえ食堂で「カツ丼」

長年働く男の腹を満たして来たドライブイン食堂で食べるカツ丼

日曜日、やってきたのは長野市から15kmほど北上した信濃町。目的地は国道18号線沿いのとんがり屋根が目印の「こずえ食堂」である。

この店、地元テレビでも度々紹介されたこともある有名店である。上信越道ができるまではこの国道18号が信州と越中を結ぶ大動脈であった。きっと車通りも今とは比べ物にならないくらい多く、広い駐車場には多くのトラックや乗用車が所狭しと停められていたことだろう。

この店、僕は色々な意味で興味を持っていた。というのも、Googleマップのレビュー上にはこの店の「女性店員の接客」に関する書き込みがいくつかあるのだ。僕は最近は通りいっぺんの愛想の接客にも飽きてきて、時には多少スパイシーな、例えば「北の国から ‘84年夏」のラストシーンの、閉店時間が過ぎたからと純の食べかけのラーメン強引に下げようとして、父親の五郎(田中邦衛)に「子供がまだ、食ってる途中でしょうが」と丼をひっくり返されるシーンの女性店員のような、刺激的な接客を求めるようになってしまったのである(おかしいかな)。

ドキドキしながら店の扉を開ける。広めの客席には先客が一組。4人掛けのテーブルに腰掛ける。ひとり客なのに4人掛けテーブルを独占して怒られるのではとオドオドしたが、意外にも店のお姉さんは「いらっしゃいませ」と優しくお茶を運んできてくれた。

不満である。

どうやら、書き込みにあった女性店員(経営者夫婦の奥さんらしいが)は今日は不在で、接客してくれたお姉さんとは別の人らしい。塩対応を心ゆくまで堪能しようと思っていたのに、これでは拍子抜けである。

気を取り直して、メニューをチェックする。かなりの充実ぶりだ。迷った末、お姉さんに「カツ丼」を注文。

程なくしてお姉さんが運んできてくれたカツ丼。見た目は実にオーソドックス。小鉢はピーマンのケチャップ煮。ピーマンは好き嫌いが分かれるので、ちょっと珍しい。

カツ丼自体はカツの厚みも、味付けもごくごく普通であった。特別上等ではないが、決して下等でもない。しかし、これで良いのだと思う。余計なことを考えずに黙々と掻っ込んで、さあまた仕事に行こうかと思えるようなカツ丼だ(僕は今日は休みであるが)。

カツ丼を食べ始めた頃から、僕と同じ一人の男性客や家族連れなどの客が続々と入ってくる。

今日は日曜日なのでトラックドライバーの姿はないが、地元住民にも多くのファンがいるようである。

僕は仕事柄毎日多くのトラックドライバーと会うが、今はほとんどの人が礼儀正しくてマナーも良い。しかし昔は血気盛んな菅原文太みたいなトラッカーもたくさんいたことだろう。そんなトラッカー相手に食堂稼業をするのであれば、愛想の良い顔ばかりではつとまらない場面もあったことと思う。そうやって血気盛んな彼らを相手に、長い間彼らの腹を満たして来たのだろう。そういう背景を知らなければ、ただの感じの悪いおばさんがいる店、としか見れないのだろうが。

次回は是非奥さんにスパイシーに接客してもらいたいと思いつつ、店を後にした。

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Tanoyatsu

単身赴任で長野に来て4年目の40代半ば男子。休日の趣味は水泳、ジョギング。ハラペコを満たしてくれる安くて美味くて大盛りの店を探すのが楽しみ。