【長野市】ふじよし食堂で「オムライス」

篠ノ井の旧街道沿いの大衆食堂で頂く家庭的オムライス

7月の土曜日、やってきたのは篠ノ井の旧北国街道。ここに前から気になっていた食堂があるのだ。しかし駐車場がわからず、つい通り過ぎてしまっていた。どうも、店の入り口前の小型車であればなんとか2台分停められるスペースが唯一の駐車場らしい。僕の比較的大きな車ではちょっと躊躇してしまうが、今日は意を決してこの狭いスペースにぎりぎり車を停めて訪問した。

時刻はお昼ちょっと過ぎ。店に入ると客はいない店内で、店の親父さんが客席のテレビの前で野球観戦中。今日は夏の全国高校野球選手権の長野地区の決勝戦なのだ。しかも8回の表という一番良いところ。親父さんは僕の姿を認めるといそいそと厨房に戻って行き、別に悪いことをしたわけではないのだが誠に申し訳ない気持ちになる。

落ち着いた雰囲気の店内。古いナショナルの「クール扇風機」が現役で大活躍中というのがすごい。

定食・丼類が充実したメニュー。ここで僕の目を引いたのがオムライス(¥750)。この渋い食堂で出てくるオムライスとは如何なるものだろうか。興味を惹かれたので注文してみることにした。

試合が9回に入ったところでオムライスが到着。実に素朴ながら、味わいのあるビジュアルのオムライスだ。

オムライスは卵がパリッと焼かれたトラディショナルなタイプ。中のケチャップライスの具は鶏肉と玉ねぎとこれも極めて正統派。どこか懐かしさを感じるほっとするような家庭的な味である。左側から食べ始めて、前半は鶏肉が一切れしか入っておらず少々寂しい思いをしたが、右側には大量の鶏肉が入っていた。添えられたラーメンスープは味わい深く、きゅうりの粕漬けが夏らしく爽やかで美味い。

試合は9回裏に入った。奥さんが客席に出てきて僕の隣のテーブルに腰掛けて応援を始めた。僕はご主人もぜひご一緒にと声をかけたが、照れ屋なのかご主人は出てこない。それにしてもこの奥さん、なかなか綺麗な人である。

決勝戦は佐久長聖高校が勝利し、甲子園への切符を手に入れた。

親父さん、僕のせいで試合の一番良いところを見られなくてすみません。美味しかったです。

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Tanoyatsu

単身赴任で長野に来て4年目の40代半ば男子。休日の趣味は水泳、ジョギング。ハラペコを満たしてくれる安くて美味くて大盛りの店を探すのが楽しみ。