【小諸市】ひろちゃん食堂で「ラーメンとミニチャーシュー丼」
おばあちゃんが一人で奮闘する店で頂くちょっと濃いめの絶品ラーメン
仕事の用事で小諸にやって来た。仕事で遠くへ出かける時は、どこで昼ごはんを食べようかということが最大の楽しみであり、仕事よりも昼飯のリサーチの方にエネルギーを使う。
小諸の国道18号線沿いには僕好みの「古くて雰囲気の良い」食堂が揃っているが、リサーチの過程でこれまた気になる店を見つけてしまった。しかし18号線から山の方に少し入って行った、周りには住宅が立ち並ぶような場所である。果たして今でもやっているのだろうかという一抹の不安を覚えながら、仕事を終わらせ車を走らせた。時刻はすでに13時を回っている。
店に到着すると、ちゃんと暖簾がかけられている。やった。
しかし喜び勇んで引き戸を開いて店内に入ったものの、明かりが消えており店内は薄暗い。人の気配もない。
もしかすると出前にでも出かけてしまったのだろうか、どうしようかと迷っていたら、客室の奥の座敷に動く人の気配が。なんと店のおばあちゃんが奥の座敷で横になって休んでいたのであった。ランチタイムがひと段落し、ほっと一息ついていたのであろう。慌てて出て来て、客席の電気とテレビと扇風機をつけてくれた。なんだか悪いことをしたような気になる。
メニュー表は値段が改定された跡があるが、今はさらにここから¥20値上げとなっている旨、張り紙がしてある。壁に貼られていた「ラーメンとミニチャーシュー丼のセット(¥970)を注文。
何せおばあちゃん一人でやっていて、営業時間中に横になって休んでしまうほどである。出来上がるまで相当時間がかかることを覚悟したが、意外と早く出来上がって来た。
思いがけず、なんとも美味そうな見た目である。これをおばあちゃんが手際よく作ったとは驚きである。
醤油の色濃いめのラーメンスープをひとくち啜ってみる。鶏ガラと醤油の香りと風味が鼻と口に広がる、素朴で力強い少し塩気強めのスープ。歯ごたえがしっかり残るように茹で上げられた麺は唇にゴツゴツと当たる無骨な啜り心地。手作りというバラチャーシューにこれまた濃いめの味付けのメンマ。いかにも田舎風でこれは美味い。おばあちゃんやるなあ。
チャーシュー丼は細切りにされた焼豚とメンマがこれまた甘辛に煮付けられたのが載っており、これも美味い。
そこにオアシスのような爽やかな風味のキュウリの糠漬け。
ラーメンもチャーシュー丼も濃いめの味付けで、食べ終えた後はコップの水をゴクゴクと一気に飲み干し、あ〜美味かった!
店のおばあちゃん、僕の注文品を運んできた後、僕のテーブルの向かいの椅子に座り、家族のことなどいろいろ話してくれた。今でも昔からの常連客が訪れてくれるため、なかなか店をやめられないらしい。
そりゃこの店が近所にあれば、しょっちゅう通ってしまうのは当然だろう。どうか無理せずに、1日も長いこと店を続けてほしいと祈りつつ、店を後にした。