【安曇野市】三好屋食堂で「ラーメン定食」
明科駅前で女性ふたりで営業するどこまでも優しい味のレトロ食堂
Googleマップで古くていい感じの店探しパトロールをするのが楽しい。良い感じの店が見つけやすいのは、駅周辺、役場周辺は定番なのだが、古めのニュータウンなんかにも意外とある。今回見つけて行ってみたのは、明科駅前にあるここ、
「三好屋食堂」である。窓際にずらっと並んだ食器類が良い雰囲気である。駐車場は道路を挟んだ向かい側に数台とめられる。
中も雰囲気抜群だ。ただ、このテーブルクロスの青は少々どぎつい。先客は若い男性一人。何かの麺を啜っている。
手書きのメニューはラインナップは駅前食堂の定番といった感じながら、にじます定食というのが珍しい。「ラーメン定食(¥700)」、こういうのを見つけると注文せずにいられない。何せラーメンもご飯も何かしらのおかずも食べられるのである。優しそうなお母さんにこれを注文。厨房を覗き見すると、作っているのも女性である。女性2人で切り盛りしているようだ。
今は待ち時間はスマホをいじるのがメインストリームであろうが、あえて隣のテーブルに置いてあった新聞を読む。こういう店に新聞や「週刊ポスト」といった雑誌は非常に合う。
新聞を読みながら待つこと7分程度で到着。彩り豊かなボリューム感のあるセットである。食べる前から嬉しい気持ちになる。
まずはラーメンから。麺が柔らかい。細めのうどんのような歯応えである。スープは鶏ベースに魚介の効いたスープで、乗っている肉もチャーシューではなく鶏肉である。これらが相まってうどん寄りのラーメンといえる。これがラーメンとして美味いかどうかと問われれば一瞬答えに窮するが、これは初めて訪れた僕ごときが偉そうに語ることではない。ここのラーメンは長年これでやってきて、多くの客に愛されてきた。これだけで十分ではないか。
小鉢のおかずが充実している。餃子はなぜかレタスの上に、みかんと一緒に盛り付けられている。長野の定食でよく見られるのが、メインと一緒にデザートの果物が盛り付けられていて、しばしばその果物にメイン料理のタレや煮汁や油が付着していると言うパターンである。今回もみかんに餃子がしっかりとくっついていた。この餃子はどうも既製品のようで、焼き立てでもないがなぜかこういうのに強く興味をそそられるのである。
里芋や人参や大根やさつま揚げや昆布が入った煮物、これが一番美味しかった。
なんだか母親が腹ペコの自分のために作ってくれたような温かみのある定食で、腹も心も満たされて、店を後にした。