【中野市】飯盛で「みそラーメン」

昔はサウナもあった?お母さん1人で奮闘する食堂で野菜たっぷりのみそラーメン

街中の木々もすっかり葉を落とし、2021年も晩秋である。いつもの日曜日と同じく、ジョギングを終えてやってきたのは、以前テレビで紹介されていて、ずっと来たいと思っていた中野のこの店。

「飯盛」である。看板に「サウナ」とあるが、これはかつてご主人が健在だった頃、食堂と一緒にサウナもやっていたそう(これはテレビで仕入れた情報である)。当時としてはなかなか意欲的な店だったのではないだろうか。

おばあちゃんの家にやってきたような居心地の良い店内。掃除が行き届いており、こざっぱりと清潔である。テレビで見たお母さんが出迎えてくれ、僕が座った席のすぐそばのストーブを付けてくれた。

メニュー数は決して多くはなくオーソドックスである。ラーメン¥500というのは実に安いが、定食は各¥1,000と若干高めとなる。味噌ラーメン(¥650)を注文した。

僕の後に常連らしきおじいさんがやって来て、同じく味噌ラーメンを注文。常連が注文するのであれば間違い無いだろうと安堵する。

10分ほどで運ばれてきたのは、1日に必要とされる量がこれ一杯で採れるのではないかと思うほどたっぷりの野菜が載せられた味噌ラーメン。

早速啜ってみる。麺の歯応えはちょうど良い加減。スープの一口目のパンチは強くはない。今時の人気のラーメンに比べれば、塩気も旨味も物足りない、という評価になるのだろうが、食べ進めるにつれ野菜の甘みやガラの旨味をじんわりと感じてくる。この店、ちゃんと寸胴でガラスープを煮出しており(これもテレビで仕入れた情報だが)、化学調味料や出来合いのタレに頼らない実に優しい旨味である。椎茸は生ではなく干し椎茸である。この辺の仕事が細かい。

麺も野菜も食べ終えて、スープを飲み干しても罪悪感がない。どんぶりが空っぽになって、「あー美味しかった」と心から言えるような、実に優しくて美味いラーメンであった。

一口目から「ガツンとくる旨味」というラーメンとは対極をなすこのラーメン、そんなのを食べ慣れている今の若い人が食べたらどう思うだろうか。これはこれで実に美味しいし、週に3回食べても飽きない。

ラーメンって本来こういうもんじゃないのだろうかと思いながら、店を後にした。

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Tanoyatsu

単身赴任で長野に来て4年目の40代半ば男子。休日の趣味は水泳、ジョギング。ハラペコを満たしてくれる安くて美味くて大盛りの店を探すのが楽しみ。