【佐久市】こまどり食堂で「チャーハンとミニラーメン」

かつての賑わいの名残を残す食堂で頂く絶品チャーハン

4月初旬、春らしいポカポカ陽気の中、ドライブでやってきたのは佐久市。限られた小遣いでこの古い店巡りをやっており、この趣味のために高速道路を使うことはしない。松本でも軽井沢でも一般道である。しかし僕は一般道の方が好きだし、車の運転は何時間でも苦にならないためちょうど良い。

今日のお目当ては「こまどり食堂」。すぐ近くにはぴんころ地蔵が有名な成田山不動明王堂があり、さらに真向かいには伴野城跡の公園という誠に好立地である。おそらくかつては各地から訪れる観光客でさぞかし賑わったことであろう。おそらくこの食堂もその観光客向けとして開業し、多くの観光客の腹を満たしてきたのであろう。今では店前の通りを歩く人の姿はまばらである。向かいの公園では幼い子が母親と一緒に堀で泳ぐ鯉を見つけてはしゃぎ声を上げている。

入口周辺は少々雑然としている。それにしてもこの「こまどり」のフォント、いいねえ。

店内に入ると、ほぼ満席である。とはいっても店内にカウンター席がなく、土間にテーブル4つ、小上がりに座卓4つで、僕の前には一人の客が2名、それぞれ一席を占拠しているので回転効率はあまり良くない。こういうところにも当初は観光客向けであった名残が見受けられ、興味深い。座卓に案内される。僕の向かいのテーブルでは4人連れのお兄さんたちが昼間からビールを飲んで楽しそうに食事をしている。一方その隣のテーブルではお婆さんが一人でうどんを啜っている。地元の幅広い年齢層に愛されているようだ。

町中華と大衆食堂を合わせたようなメニュー。食べたいものは全て揃っている。セットメニューも豊富だ。もう何を注文するか迷うだけで嬉しくなってしまう。ホール係の女将さんに「チャーハンとミニラーメン(¥900)」を注文。

5分強で到着。長野ではセットメニューを頼むと、漬物以外に小鉢などのちょっとしたおまけがついてくることが多いが、今日も冷奴とデザートまでついてきた。

ラーメンは中太の弱いウェーブがかかった麺、豚鶏のスープ。具はメンマとノリとネギ。これといった特徴はなく、決して悪くはないがごく普通である。

一方チャーハンはとても良かった。チャーシュー・タマネギ・ナルトなどの具がゴロゴロ。しっとりと炒め上げられており、塩味は控えめでいくらでも食べられそうだ。これは美味い。

デザートのヨーグルトまで食べて腹一杯である。メニューには「半チャーハンとラーメン」というのもあり、注文時に迷ったのだが僕が選んだ方は大正解であった。

腹ごなしにぴんころ地蔵をお参りしたのち、ひたすら一般道で長野市まで帰った。



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Tanoyatsu

単身赴任で長野に来て4年目の40代半ば男子。休日の趣味は水泳、ジョギング。ハラペコを満たしてくれる安くて美味くて大盛りの店を探すのが楽しみ。