【白馬村】お食事処大黒で「ソースカツ丼(小ラーメン付)セット」
50年以上白馬を訪れるスキーヤーの空腹を満たしてきた名物食堂
仕事の用事で白馬にやってきた。昼飯は一度来たいと思っていた、白馬駅から5kmほど南下した所にある「お食事処 大黒」。かつて日曜日に来たことがあるのだが、その時はあいにく休業であった。満を持して再訪。
店に到着したのが13時半を過ぎてしまった。13時半でランチ営業が終わりの店もあるので焦ったが、まだちゃんと営業していた。ありがたい。先客は2組。おばちゃんが優しく迎えてくれる。
メニューは定食、丼、うどん、ラーメンとオーソドックスであるが、定食は肉の揚げ物が多く意外とガッツリ系だ。
何を食べるかはあらかじめ決めて来た。おばちゃんに「ソースカツ丼セット(小ラーメン付)(¥1100)」を注文。
店の外観同様、なんとも懐かしく好ましい内装。こざっぱりと綺麗に保たれており居心地は上々である。
ほどなくしておばちゃんが「お待たせしました〜」と運んできたソースカツ丼と小ラーメンのセット。ソースカツ丼の艶のある茶褐色に、ラーメンに乗った卵の黄色、ミニサラダのキュウリとプチトマトの紅一点が効いている。美しいビジュアルだ。
ラーメンを啜ってみる。豚鶏のシンプルでしみじみとした旨味のスープに、加水の少ない歯ごたえの良い細麺。これは僕の一番好きなタイプだ。上に載せられている卵が固茹でというのが懐かしくも嬉しい。麺は確かにハーフサイズなのだが、スープはたっぷり一人前なので、最初に麺を食べ終えて次にソースカツ丼へ移行した時にちょうど良いスープ代わりになってくれる。
ソースカツ丼はちょうど良い厚みのロース肉に、絶妙に脂身が残されている。カツ丼のカツって脂身が多いとすぐ飽きるが、全然ないのもちょっと物足りなく感じるものだ。ソースの甘酸っぱさもちょうど良い。実に美味い。
味もボリュームも大満足のランチであった。
この店、長年白馬に訪れるスキーヤー達の腹を満たしてきたのだろう。
もう50年も前の話だが、僕の親父がまだ独身だった頃、東京から仲間と白馬の八方尾根にスキーに来て、無茶をして足を折って大変な思いをしたという話を聞いたことがある。とりあえず応急的にギプスをして電車で東京に帰って入院したらしい。当時すでにこの店は営業していたようなので、痛みでヒイヒイ言いながら親父はこの店の前の大糸線を通り過ぎたのだろう。その親父も今年亡くなった。
どうかこれからも1日も長く頑張って欲しい。ごちそうさまでした。