【上田市】ちくりんで「ラーメン・マーボ丼」

昭和の喫茶店のような落ち着いた店内で頂く上品なラーメン

3月下旬の日曜日、やって来たのは上田市中心部から少し南下した、大谷駅の近く。丸子へ抜ける国道沿いにある「ちくりん」という可愛らしい名前の中華料理屋である。

看板の「中華料理・喫茶・コーヒー」が泣かせる。昔はコーヒーというのはわざわざ看板に書き入れるほど地位が高い飲み物だったのである。

12時半頃の入店、店内には2組の先客。看板に喫茶・コーヒーと掲げられているだけあり、店内も往年の喫茶店の雰囲気を色濃く残している。床も壁も年月と共にエイジングされ、実に居心地が良い空間である\。

入り口を入っていきなり出迎えてくれるのがウルトラマンの焼き物人形。少々ギョッとする。出迎えてくれたのは初老の旦那さん。どうやらホールは旦那さん、厨房の調理担当が奥さんのようだ。先客は2組、夫婦と家族連れである。幅広い年齢層に愛されている人気店のようだ。

丼もの、定食、単品、セットメニュー、どれも豊富なのが嬉しい。週末でもやっているランチメニューから「ラーメン・マーボー丼(¥800)」を旦那さんに注文。

真面目で朴訥な旦那さんは愛想よく客に話しかける訳でもなく、給仕の仕事が終わると僕のテーブルの横に立って直立不動で待機している。この旦那さんがあのファニーなウルトラマンの焼き物を作ったのだろうか。実に興味をそそられる。

10分弱で到着。女性シェフらしい、野菜多めで色合いのバランスが良好である。画像には写っていないが、手作りの玉ねぎ醤油ドレッシングのボトルがドンと一緒に運ばれてきた。

まずはラーメンから頂いてみよう。

ラーメンらしからぬ白っぽい色の麺だが、噛み締めてみると小麦の風味が感じられるまごうかなき中華麺である。スープもこれまた薄色ながら、上品な豚鶏風味でなかなかの美味さである。

次に麻婆丼。歯応えのしっかりした木綿豆腐である。若干豆腐の中心部が生ぬるかったが、これは逆説的に見れば作り置きではなく、注文のたびに心を込めて作ってくれる麻婆豆腐であるということでもある。何事も見る角度を変えれば感じ方も変わってくる。所詮は一食の飯だ。どうせ見るなら幸せを感じられる角度から見た方がお得である。手作りドレッシングも美味しかった。

全体的に丁寧に作られた印象で、味付けも上品でとても良かった。あのウルトラマンは誰が作ったのか気になり、会計の時に旦那さんに聞こうとしたが、ちょうど僕の後に入ってきた客の料理が出来上がったタイミングと重なってしまい、今回は遠慮した。次回は是非聞いてみたい。


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Tanoyatsu

単身赴任で長野に来て4年目の40代半ば男子。休日の趣味は水泳、ジョギング。ハラペコを満たしてくれる安くて美味くて大盛りの店を探すのが楽しみ。