【軽井沢町】しらいとで「カツ丼」

上雪の軽井沢、お母さん一人で奮闘するレトロ食堂で食べるカツ丼

3月19日、春分の日を目前とした三連休初日の土曜日である。しかし予報は長野市よりも南の東信・中信地区で雪。長野市内は晴れていたのだが、軽井沢の少し手前から予報通りの積雪である。長野より南は雪はほとんど降らない、という概念を持っていたが、春先のこの時期、真冬はあまり雪の降らない中央部から南の地域で湿ったまとまった雪が降ることがあり、これを「上雪(かみゆき)」と呼ぶらしい。

そんな上雪の中やってきたのは中軽井沢駅から白糸の滝方面へ北上する途中にある、その名もズバリ「しらいと」である。どうですこの店構え、最高でしょう。

店内の雰囲気も外観からの期待を裏切らず実に素晴らしい。いずれも単独の男性客が2名、黙々と飯を食べている。

厨房から出てきたおばちゃん、余計な愛想はないが、決して感じが悪いわけではない。この店を一人で回すのは相当大変だろう。メニューの最初にあった「かつ丼(¥780)」を注文した。

カツ丼を注文した直後、3人の幼い子供を連れた5人家族が入店してきた。幼子を連れた昼飯にこの店を選ぶとはなかなかの物好きとみた。関西方面から来たらしく、唯一の座敷に通されると、「実家みたいやな〜」と実にあっけらかんと明るい。子供たちはお行儀が良い。いいなあこの家族。しかしおばちゃん一人でこの5人家族の注文を作るのはさぞかし大変だろうと少々心配になる。

僕のテーブルのすぐ隣にはオブジェと化しているコーラの冷蔵庫。上には漫画。ゴルゴ13を手に取る。ゴルゴってたまに読むと実に面白いんだよね。

ゴルゴを一話も読み終える間も無く、カツ丼が到着した。

レアに仕上げられた卵がツヤツヤと光り輝く表面に、紅しょうがの赤が効いている。味噌汁はしじみだ。食堂の味噌汁でしじみは珍しい。

カツは予想以上の厚みだが、実に柔らかく仕上げられている。だしの風味は控えめながら醤油の風味と甘さが効いた懐かしい味わいである。これは誠に美味い。しじみの味噌汁も染み入る旨さだ。これは嬉しい。

心配した5人家族の料理だが、予想以上に早く到着した。おばちゃん頑張ったなあ。

先客の一人の男性は観光客らしく、なんとタクシーが迎えに来た。わざわざタクシーでこの店に来たのか。これは僕と趣味が合いそうだ。

おかげでいろいろと楽しませてもらった。すっかり満足して、店を後にした。

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Tanoyatsu

単身赴任で長野に来て4年目の40代半ば男子。休日の趣味は水泳、ジョギング。ハラペコを満たしてくれる安くて美味くて大盛りの店を探すのが楽しみ。