古久清食堂で「コロッケ定食」
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9月の3連休の初日、やってきたのは小諸の国道18号線沿いにある「古久清(こくせい)食堂」である。やたら目を引くド派手な紳士服屋の隣にある。
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この建物、看板。実に素晴らしい佇まいだ。
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内装は少々雑然としてはいるが、ちゃんと掃除は行き届いている。3連休初日の土曜日のお昼過ぎ、先客は男性一人。予想に反して店員は僕よりも若いくらいの男性で、とても柔らかな接客である。連絡先のメモを書くように頼まれ、コロナ感染拡大防止への意識も高い。
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これは入り口横に貼ってあったメニュー一覧である。オーソドックスな定食屋メニューであるが、目を引いたのがわざわざ「手作り」と強調している「コロッケ定食(¥800)」である。これを頼んでみることにする。
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10分弱で到着。濃いめの狐色に挙げられたコロッケが気前よく3ヶ。千切りキャベツとレタス、トマトが添えられている。他はマカロニサラダ・キャベツの浅漬け・キャベツとわかめときのこの味噌汁。キャベツが大活躍だ。
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コロッケを割ると緩めのマッシュポテトに挽肉・タマネギ・人参・コーンとオーソドックスな具ながら、丁寧に作られた実に美味いコロッケであった。なぜか手作りコロッケって作り手の温もりが伝わってくる。子供の頃母親が作ってくれたのを思い出す。同じ手作りの揚げ物でもトンカツや天ぷらはそうはいかない。こんなに郷愁を誘う食べ物があるだろうか。
帰り際厨房に「ごちそうさま」と声を掛けたら「ありがとうございました」と返してくれたのはホールの男性と同年代の女性であった。若い夫婦に代替わりしたのかもしれない。僕の好きな年季の入った店は高齢のご夫婦で営んでいる場合が多く、引退と同時に閉店が運命づけられている店が多いのだが、この店は当面は安泰であろう。よかったではないか。
腹も気持ちも満たされて、小諸を後にした。