えど屋で「かつ重」

土曜日なのだが今日は棚卸しで出勤だ。順調に進んで午前中で仕事は終わり、さあ昼飯だ。だけどもう13時を回っており、軽めに食べようと思って向かったのが木工団地の「えど家」。えど屋じゃ全然軽めじゃないじゃないか、と仰る貴方、確かに。ただし、財布の負担は実に軽いのである。軽めとはそっちの意味だ。

店に着いたのがもう13時半。先客は3人。おかみさんに今日は「かつ重」(¥600)を初めて頼んでみた。カツ丼(卵とじタイプ)は一度食べたことがある。例によってボリュームたっぷりでそこそこに美味いという、えど家の味であった。カツ重はいかなるものだろうか。楽しみに待つ。

カツ重は卵でとじられていたカツ丼と違い、ソースカツ丼である。四角いお重にあつらえたようにピッタリと収まっている。下には千切りキャベツ、その下には一合強のご飯がびっちり詰められており、コンパクトな重箱ながらずっしりと重い。

ソースカツ丼と思いきや、いわゆるソースカツ丼のソースとは違う。玉ねぎや生姜の風味が効いた醤油味のおろしだれなのである。よく見ると、生姜の繊維のトゲトゲが見える。

カツは他のかつメニューと共通の、薄めのロース肉に硬めの薄衣をまとわせたパリッとした食感。これに香味野菜のピリッとした風味が効いたおろしだれが絡み、キャベツとご飯との間を取り持っている。絶妙の組み合わせだ。美味い。

このタレ、ジンギスカンや焼肉にピッタリだ。恐らく焼肉定食のタレと共用なのだろうと推測する。

ソースやタレにくぐらされた後に包丁で切られたカツの宿命と言えば宿命なのだが、どうしても衣が剥がれやすい。カツの上はともかく、下の衣が持ち上げると剥がれ落ちてしまう。しかし、カツをかじって、次にキャベツとご飯をかき込むわけだが、ここに肉から剥がれたタレを纏った衣が乗っかっていると都合が良い。なるほど、世の中上手く出来ているもんだ。

ご飯は少々硬めの炊き上がりで一粒づつの食感がしっかり残っており、これにカツの脂とタレと衣がまとわりついてこいつも実に美味い。

ランチライム最後の客になってしまった。おかみさんに「お待たせしてごめんね〜ありがとう」といつものように見送られて、店を後にした。

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Tanoyatsu

単身赴任で長野に来て4年目の40代半ば男子。休日の趣味は水泳、ジョギング。ハラペコを満たしてくれる安くて美味くて大盛りの店を探すのが楽しみ。