【千曲市】松若食堂で「ラーメン」
かつては宿場町として賑わった稲荷山にある人情味あふれる食堂で食べるラーメン
今日やってきたのは千曲市稲荷山。
稲荷山は旧北国街道の宿場町であった当時の面影を色濃く残す大変魅力的な街並みである。しかし特に観光地化もされておらず、歴史を感じる街の中で住民のごく普通の日常生活が営まれている。それがまた魅力的だ。
そんな街の中心部にあるのが「松若食堂」。実はこれまでも何度か訪問したがいつも休みで、もしかしたらもうやめてしまったのかと思っているのだが、ちゃんとやっているという情報を得てやって来た。駐車場は30mほど離れたところにある。
引き戸を開けると、客席では店のご夫婦と常連客と思わしき年配男性が談笑中。初見の僕を暖かく迎えてくれた。
ラーメン(¥550)を注文。ご夫婦で仲良く一杯のラーメンを作ってくれている。程なくして奥さんが「おまちどうさま」と運んでくれたラーメン。
これはこれは…店の雰囲気に合った実にトラディショナルなラーメンではないか。ご主人に写真撮って良いかと尋ねたら、「こんな大昔のラーメンだけどどうぞ」と。いや、こういうのが大好きなんです。
若干細めのウェーブ麺は茹で加減良し。少々脂が浮いた豚鶏に魚の風味が効いたまろやかなスープ。しっかりした噛みごたえのモモチャーシュー2枚。多めのネギが嬉しい。これぞ「ザ・昭和の食堂のラーメン」である。こいつは美味い。
常連のおじいさんが、「ラーメン美味そうに食べるねえ」と褒めてくれた。ご主人も奥さんもなかなかの話好き。初めて訪れたのに、もう何年も通っている常連客のように接してくれた。
単身赴任をしていると、黙って一人で食べる食事ばかりなのだが、思いがけずで賑やかで楽しい昼飯になった。腹も心も温かく満たされた。ありがとう。ご馳走様でした。