食事処まさで「唐揚げ定食(5ヶ)」
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爽やかに晴れ渡った6月の土曜日。やってきたのは、麻績(おみ)村である。ここにちょっと気になる店を見つけたのである。
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「食事処まさ」というこの店。なぜか一角に踏切と鉄道用信号があるが、この店のものではなく奥にある信号設備会社の看板がわりらしい。
到着が少し遅くなり13時ちょうど。店の前には軽トラが何台も止ま裏、周囲で男性達が談笑している。農作業の途中の昼飯を終えて一服と言った様子だ。
店に入るとまだ若い奥さんが迎えてくれた。結構広い店内で、4人がけのテーブルが3つ、座卓が5つ、カウンターが4席ある。先客が2組だけだったのでテーブルに座らせてもらう。驚いたのは、全てのテーブル座卓に食べ終わった食器が置いてあったことである。嵐のようなランチタイムが過ぎ去った直後ということだろう。奥さんは「ごめんなさいすぐ片付けますね〜」と言ってくれたが、この広さのホールが満席になったら1人で対応するのはさぞかし大変だろう。
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街食堂の王道的なメニューだ。メニュー冒頭の唐揚げ定食は価格も手頃だし、個数も選べるのでまずはこれを頂いてみよう。最初は6ヶを頼んでみようかと思ったが、大きさがいまいちわからないので今日は5ヶで様子を見ることにした。のちにこの判断が極めて正しかったことを知る。
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10分ほどで到着。
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おおっ、これは予想以上のボリュームだぞ。
女性の拳ほどの球形の唐揚げ、ひとつが普通の唐揚げの2倍強のサイズである。普通の食堂であればこれが3ヶもあれば上等だろう。
粉をまぶした竜田揚げではなく、液状の衣を潜らせたタイプの唐揚げで、噛むとカリッと歯応えのいい衣の内側は肉汁あふれるジューシーなもも肉。生姜の風味が効いているが、全体的にはあっさりした味付けである。食べ進めても飽きが来ない。
最初は全部食べ切る自信がなかったのだが、なんとか胃袋に収めることが出来た。5ヶにしておいて本当に良かった。
会計の時奥さんに「この値段でこのボリュームだったら大サービスですね、美味しかったし」と伝えたら「お客さんにお腹いっぱい食べてもらいたいんで」と微笑んだのが印象的だった。
店を後にした後に知ったのだが、もともとこの店は「鳥居」という長年親しまれた食堂だったのだが、惜しまれつつ閉店し、その後を東京出身の主人と麻績出身の奥さんの若い夫婦が引き継いだのだという。田舎ゆえ何かと前の店と比較されることもあるだろうが、この繁盛ぶりなら素晴らしいではないか。
麻績の人々の憩いの食堂として、長いこと愛されてほしい。